File.49　日本プロ麻雀連盟所属　大久保朋美プロ

──大久保プロは関西大学卒の才女ですが、女流プロになった経緯は？
「大学時代、友達同士でサークルを作って週に３回ぐらい、遊びの一環として麻雀を打ち始めたんです。麻雀はプレイヤーの腕前よりも運に勝敗を左右される〝運ゲー〞と呼ばれていますが、トータルでは強い人が勝つんです。強い人と打つと上には上がいる現実を突きつけられたようで、もっと強くなりたいと思ううちにハマッていきました。だから大学時代に雀荘でバイトも始めたんです。お店の店長と中川由佳梨プロが連盟に所属していたので、私も同じ団体のプロになりました」

──ご両親が反対したのでは。
「捜査二課の刑事をしている父と銀行員の母からは大反対されました。でも私、大学を卒業するまでは両親の教育方針に従ってきたんです。だから『私の人生だから、やりたいことをやらせてほしい』と説得しました。１ヶ月ほど、就活もしたんですけどね。学校推薦も頂いたんですけど、就職したら毎日打てなくなる。周りに置いていかれるのがイヤで、プロになる道を選びました」

──ご両親の反対を押し切ったのは初めてだったということですか？
「今は私の仕事を応援してくれていますけど、意見を押し通したのは初めてでした。ここまで没頭できるモノに出会ったのも初めてです。今まではバスケ、バレーボール、ピアノ、柔道…全部三日坊主でしたから」

──プロになってからのキャッチコピーは「女豹」で、スタイルは「攻撃型」。恋愛観と似ている部分は。
「麻雀は性格が出るゲームなので、個人的には麻雀と恋愛は似ていると思っています。私自身、好きな人は自分から誘うほうですし。ただ、あまり恋愛には興味がなくて。もし彼氏ができたとしても、私は土日が休みではないから会う時間もないでしょうし。毎日、麻雀を打つことができてプロ同士で麻雀の話ができる、今の環境が最高なんです」

──でも、いつかは結婚を？
「いつか結婚するなら、安定した家庭を築きたいので両親のような夫婦が理想の形です。家のことは私が担当するので、私の仕事を理解してくれる、包容力のある人がいいです」

──麻雀は打ち続けたい、と。
「死ぬまで打ち続けたいです。プロなら誰もが目標にしていると思いますけど、タイトルを獲るために毎日打ち続けているので、直近だと11月26日に決勝戦が開催される『第43期王位戦』を狙っています。夢を追いかけて福井から東京に出てきたので、タイトル獲得と『麻雀格闘倶楽部』出演の夢は叶えたいです」

──早川林香プロと『ともかりん』も結成していますよね。
「同じ連盟所属の上京組２人でユニットを組みました。今はゲストに行くことが主流ですが、別の企画も考え中です。発表を楽しみに待っていて頂けるとうれしいです！」